離婚前提のはずが、策士な弁護士が離してくれません。
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結婚式の日取りは六月。ベタだがジューンブライドになった。
しかし六月といえば不安になるのは天候。式場は屋内といえど、晴天に越したことはない。
その後の結婚準備も同居生活も順調に進んでいた。
涼風家の家政婦の仕事は一旦卒業することになったが、結婚生活に慣れた一ヶ月後くらいに再び通いで家政婦の仕事を再開することになった。
ドレスを選んだ日、夏芭がぼやいていたことがきっかけだった。
「りっちゃんいなくなってから家が荒れ放題なんだよね。早く新しいハウスキーパーさん見つけないとやばいかも」
多忙すぎる上に家族三人とも自宅に不在の時間が長いため、掃除や洗濯が溜まっているらしい。
料理もする人がいなく、外食やデリバリーが増えたそうだ。
見兼ねた六花は惺久に相談し、家政婦の仕事を続けさせて欲しいと頼んだ。
惺久は快諾した。
「六花がやりたいならいいんじゃないか」
「ごめんなさい、結婚したのに家政婦を続けるのはどうなんだと言われたのですが、放っておけなくて」
「六花にとっては大切な家族なんだ。好きにすればいい」
「ありがとうございます。もちろん家の家事も手は抜きませんので」
涼風夫婦は最初は申し訳ないと遠慮したが、週三回九時から十七時までというシフトで入ることに決まった。
「ごめんなさいね。でも正直助かるわ」
「私こそまた働かせてもらえて嬉しいです」