海棠/カイドウ〜哀をなくした不遜な軍師と、愛しき共謀者が綴る備忘録〜
それが⋯過ちであった。
陸吾に騙され、毒を飲んだ開明獣は⋯その霊力を外に放ちながら、枯れるように弱っていった。
陸吾の力をもってしてでも、集めたその霊力を戻すことは叶わず⋯逆に、近しい血筋を持つ者として吸収してしまう。
そう、1つの過ちが、彼の運命を⋯大きく変えていったのだ。
彼は他の誰にも、相柳の名は出さなかった。自分で作った霊薬が開明獣を殺してしまったのだと、一点張りにして。そして⋯罰を受ける。
開明獣が残した毒血が⋯陸吾を救うことになった。【悪獣へと化した者を見抜いた慧眼】、と。
この噂は、皮肉にも開明獣が広めるそれよりも早く⋯世に伝わった。
開明獣に代わり、9つの頭をも持つことになった陸吾は⋯その容姿で更に神格化されてしまったのだ。
こうなると、世論を蔑ろにできなくなった天帝は、
以降⋯、陸吾への罰として、開明獣の役職も兼任するよう命じた。
相柳の血が―⋯結果的に彼の尊厳を守ったのだ。
陸吾に騙され、毒を飲んだ開明獣は⋯その霊力を外に放ちながら、枯れるように弱っていった。
陸吾の力をもってしてでも、集めたその霊力を戻すことは叶わず⋯逆に、近しい血筋を持つ者として吸収してしまう。
そう、1つの過ちが、彼の運命を⋯大きく変えていったのだ。
彼は他の誰にも、相柳の名は出さなかった。自分で作った霊薬が開明獣を殺してしまったのだと、一点張りにして。そして⋯罰を受ける。
開明獣が残した毒血が⋯陸吾を救うことになった。【悪獣へと化した者を見抜いた慧眼】、と。
この噂は、皮肉にも開明獣が広めるそれよりも早く⋯世に伝わった。
開明獣に代わり、9つの頭をも持つことになった陸吾は⋯その容姿で更に神格化されてしまったのだ。
こうなると、世論を蔑ろにできなくなった天帝は、
以降⋯、陸吾への罰として、開明獣の役職も兼任するよう命じた。
相柳の血が―⋯結果的に彼の尊厳を守ったのだ。