一夜だけの恋も、重い愛もいりません。〜添乗員しづの恋
「……わかりました。あなたがゲイだって事は誰にも公言しませんし、差別もしません。ですのでさっきの話は忘れてください」
 
「ええ、僕も誰にも言いません。ですので今後ともわが社を宜しくお願い致します」
 
 今度はキアヌばりのクールな笑みを浮かべて頭を下げる。
 
 それを見た上野泰子は、
 
「……一杯だけ、飲んで帰りますね」
 
 本当に惜しいという表情を見せて、やけ酒のような飲み方をした。
 
 その様子を見守りながら、キアヌに成りきって一時間後。ようやく解放。
 
 この時は、これでおさまったのだが……。


 


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