一夜だけの恋も、重い愛もいりません。〜添乗員しづの恋
「しゃねる! 私も好き!」
 
 と、岡田にキーホルダーをプレゼントしていた女の子が答えた。
 
 続けて、美富(びとん)・大雌 (エルメス ) が出て、女性客の間で湧く。
 
 好きなブランド名を、お母さんが子供につけたのだろうか。
 
「ここからはハイレベルですよー!」
 
  蛯原さんが大きく書いたその漢字は、
 
 ″姫守 ″ 。
 
「お父さんが、将来、女の子を守るようにと付けたようです」
 
 それならば、″ナイト ″なの?
 と、皆が口に出したところで、蛯原さんは首を横に振った。
 
「が、お父さんはその言葉の意味を勘違いしてたようで、まるっきり逆の意味の読み方なんです」
 
  すると、三宅くんが、
 
「 ″ひも″?」
 
 と答え、
 
「凄い! 良くわかりましたねぇ! 実際、ヒモになってたら凄いですね!」
 
 蛯原さんが拍手をし、三宅くんが何故か顔を赤くしていた。

 



 
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