一夜だけの恋も、重い愛もいりません。〜添乗員しづの恋
 目覚ましの音楽がスマホから流れる。
 昔、好きだったグループのヒット曲だ。
 
 布団から出て、少しだけ網戸にした。
 
 夜はあんなに寝苦しかったのに、二日目の朝はすがすがしかった。
 
 温泉ではなくシャワーを浴びて、支度を済ませる。
 泥パックの効果はあったみたい。
 ファンデーションのノリがいいもの。
 
 チークと口紅、たまにはオレンジにしてみようかな。
 ちょっとは若々しくなるかもしれない。
 
 以前よりパツンパツンになった制服のスカートを穿いて、 後ろ姿を大きな鏡で確認。
 
 確かに昔よりは大きくなったけど、南条の言うように垂れてはない。
 
 むしろツンと上がってる。
 
 少しでも自分の良いところを見つけて、テンションを上げる。こうしなきゃやっとられん。
 
 殆ど人のいないレストランに行くと、すでに岡田が座っていた。


 
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