一夜だけの恋も、重い愛もいりません。〜添乗員しづの恋
「ほとんど、してなかったんですね」

「えっ、なにを?」
 
 私が干物女だってバレてる?
 反応が過敏になる。
 
「あ、メイク。素っぴん、ほとんど変わらないから」「あぁ……そうですね」
 
 なんだ。化粧の話か。
 
「何だと思ったんですか?」
 
 ″恋愛 ″とは言えず、笑って誤魔化す。
 
「え、スルー?」

 つられて笑った三宅くんの顔は、中性的で、本当に綺麗で可愛い。
 ゲイの岡田も見とれちゃうわけだ。
 
 
「じゃあ、そろそろ部屋に戻りますね。明日の集合は9時です、遅れないようによろしくお願いしますね」
 
「あ……」
 

 三宅くんが何か言いかけた気がするけれど、あまり皆が行き交うロビーにあまり長居はしたくない。
 バニラのアイスを買って、部屋に戻った。
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