バタフライ エフェクト
「あの子は、私の金払いに不満を感じ、次第に村山家のお金を狙うようになったのです」



そして事件が起きた。



一ヶ月前。

息子はこの屋敷にやって来た。

対応した他の執事によると、梨々愛のお父さんに用事だと言い、息子が名乗った名前も嘘だった。



「その時息子は、木村と名乗ったんです。私への当てつけだと思います」

「私が見たのはその時だ。青いパーカー姿の若い男性だった」
と、梨々愛。



「そうです、そのような恰好でした」



梨々愛のお父さんにお金を要求した息子。

でもそんなことが通るわけもなく、強い態度で拒否されて、一旦は帰ったと思った。

でも。

深夜のことだった。



「この屋敷に強盗が入ったのです」

「えっ!? 私、そんなこと知らない!」

「梨々愛様にも心音様にも、もちろん奥様にも、黙っておりました」

「……!」



強盗犯は一人。

遭遇してしまったのは、梨々愛のお父さん。
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