バタフライ エフェクト
「はい。江原田様は純也を引き取りましたが、金銭的にも精神的にも参ってしまったそうで」

「金銭的にも……」

「そのようです。だから、早くこの暮らしから抜け出したいと、純也は口癖のように言っておりました」

「……」



高中さんは「四十一年も経つのですね」と呟いて、こう言った。



「梨々愛様、私は村山家にお仕え出来て本当に幸せでございました」









高中さんが部屋を出て行き、私達だけになった。

スマートフォンで時刻を確認したら、深夜に近かった。



「これで一件落着だよね?」



そう言う知穂に、梨々愛が「なんで?」と返す。



「元寄の幽霊にまだ何にも償わせてないもん。私、まだ怒ってるからね」

「真顔で言わないでよ、怖いから」

「いや、真剣な気持ちだもん。あいつ、マジで殺してやる」

「だからぁ、もう死んでるってぇ」



二人のやり取りを聞き、芹香も私にこう言った。



「もう気になることはない?」
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