バタフライ エフェクト
「えっ、何が落ちたの?」



芹香がキョロキョロしている。



「結構大きな音じゃなかった?」
と、音のした方向を見ると、その先にクローゼットがあった。



梨々愛がクローゼットを開けると、床にゴロンと転がっていたのは、あの彫刻像だった。



「えっ」



『kanako』の引き出しごと落ちているそれは、強烈な臭いを撒き散らしている。



「なんで落ちたの? 何もしてないのに!!」



恐怖で、芹香の声が震えている。



「ちょっとぉ、やめてよぉ。冗談にならないよ。なんか、仕掛けとかあるんでしょう? 梨々愛、これ、面白くないジョークだから」
と、知穂が無理やり笑うと、梨々愛は真っ青な顔で返事をした。



「私、何にもしていないよ……」



そして部屋の中が急に真っ暗になった。

窓の外は明るいのに、何かに部屋全体が覆われたみたいに、暗い。



「わぁあっ!?」

「何これ!?」



急に音楽が流れ出す。

それも大きな音で。
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