バタフライ エフェクト
「何、何、何!?」



『……ろす……』
と、音楽を流すプレーヤーから、かすかに女性の声が聞こえた。



『こ……ろす……』



「!!!」



私はその声に聞き覚えがあった。

思わず梨々愛を見る。

同じように私を見て、梨々愛はこう言った。



「香菜子の声……!」



芹香が泣き出してしまう。



『こ……ろす……、はや……く』



ガタガタと部屋の中のインテリアが揺れた。

地震が起きたのかと思ったけれど、どうやら違うらしい。



「香菜子、香菜子なんでしょう!? 殺せってどういうこと!?」
と、梨々愛が天井を見上げて声を張る。



『はやく……、こ、ろ……した……い』



部屋の揺れがおさまった。

音楽がとまり、香菜子の声も聞こえなくなった。



「香菜子!!」



梨々愛の声に、メイドさんが走って来た。

「何でもありません」と言いながらも、知穂がそのメイドさんに、「でも地震が起きませんでしたか?」と、確認している。



「待って、なんで香菜子の声が聞こえるの?」
と、私は梨々愛に聞く。
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