【中編】ベストフレンド
「…なぁ? おまえ、何かあったのか?
親友の結婚式だってのにドンヨリ沈んでいるしさ。
もしかして彼氏と喧嘩でもした?
だから結婚式に来なかったとか?」
「…喧嘩なんてしてないわよ。
大体、どうして彼が結婚式に来ると思ったの?」
「…へ? だって、陽歌のことだから式に招待してたんだろ?
彼が急患で運ばれたから先生に出逢えた訳だし、いわばキューピットなんだから」
「あ…っ…あぁ、彼はその…仕事が忙しくて出席できなかったのよ。
あ、ねぇそれより知ってる?
陽歌の着ていたウェディングドレスって手作りなんですって」
アハハと乾いた笑いに見えた明らかな嘘。
たどたどしく言葉を繋ぎ必死に会話を変えようとする様子は、見事な大根役者ぶりだった。