ピリオド
「心春さん?」

僕は話しかけると、「何でもありません」と顔を逸らされる。隣にいるのに、一つ屋根の下で暮らしているのに、僕たちの距離はまだまだ遠い。

僕はテーブルの椅子に座る。目の前に置かれた朝ご飯は少し冷めている。でも最愛の人が手間暇かけて作ってくれた料理だ。少し冷めてもおいしい。

(まだまだ距離があるけど、でも僕は幸せなんだ。心春ちゃんと結婚できてよかった……)

いつか、笑い合って食事をしたり出掛けたりしたい。そんな日がいつか来るように頑張ろう。心春ちゃんは甘いものは好きかな?ケーキを買って帰ったら喜ぶかな?

心春ちゃんがテーブルの椅子に座る。心春ちゃんの目の前にも朝ご飯が並んだ。僕の分よりも少ない。あまり食欲がないのかな?

「待たせてしまい、申し訳ありません」

「そんな、謝らないでください」

手を合わせて食べ始める。会話はない。だけど、心春ちゃんの作ったご飯はとてもおいしかった。
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