腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
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コミケの話をしているこのタイミングで、まさか先輩から久しぶりに電話がかかってくるなんて、思いもしなかった…。
「やほー。茜、お久しぶり〜」
「先輩、お久しぶりです。元気してましたか?」
「元気元気!今はちょっと忙しくて、ほぼプライベートがないのが悩みだけどね。茜は最近、何してたの?」
最近、私の日常には新しい出会いがたくさんあった。
そのことを先輩に報告してみることにした。
「私は新しい友達ができました。SNSを介して、ヲタク友達が二人ほど…」
「え?すごい?!そんな一気にできたの?」
「まぁ、これには深い事情がありまして…。
それよりも先輩はどうなんですか?真さんと上手くいってるんですか?」
「今のところは順調って感じかな。仕事が忙しい時なんかは手伝ってくれてるんだけど、もうそれがデートみたいになりつつある…」
「それ…デートなんですか?相変わらず、真さんは先輩に優しいんですね」
「そりゃそうよ。あの人、私のことが大好きなんだから」
先輩には素敵な彼氏さんがいる。もうお付き合いして何年経ったのだろうか。
なりたい仕事にも就けて、女性としての幸せも手に入れた先輩が羨ましい。
その一方で私は、決してなりたい仕事に就いたわけではなく、生活していくために仕方なく就職をした。
だから、こんなふうに生き生きとしている先輩が少し眩しく感じた。