腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
え?そこ?!そんなに嬉しいことなの?!

「忘れてください…」

「えー。それはもう無理。だって俺、茜のイラストが見てみたいって思っちゃったんだもん」

墓穴を掘るとはこのことなのかもしれない。
もう取り返しがつかないことをしてしまったのだと気づき、手遅れなのであった。

「え?…でも、ブランクがあるし」

「なら見せられるようになったら見せて。それまで待ってるから」

そう言われると、どうも断りづらい。
でも、期待なんて持たせられない。いつ描けるようになるか分からないから。

「美咲くん、私、いつになるか分からないよ?だから、約束はできない…」

「いいよ。それでも俺はずっと待ってるから」

待たせるのは申し訳ないから、ちゃんと断ろう。
こうやって求められるのは嬉しいが、今の私にはまだ難しかった。

「ごめん…。それは難しいかも…」

描くことから逃げたくはないのに、まだ怖気付いてしまう自分がいた。

「茜、俺は今すぐに描いてほしいとは言ってないよ。
茜の心の準備ができるようになるまで待つからって意味だよ」
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