腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
一旦、咳払いをしてから、美咲くんが乾杯の音頭を取った。

「今日は集まってくれてありがとう。乾杯…」

「「乾杯〜!!」」

そして、そのままビールを喉に流し込んだ。
やっぱり気心知れた友人と飲むお酒は美味しい。

「禁酒してた分、いつもの倍は美味しく感じて、お酒が進むわ」

綾香はビールを飲んで、幸せそうな顔をしている。
美咲くんも心做し(こころなし)か、ようやくお仕事から解放されて安心したという顔をしている。

「俺もやっと酒が飲めたわ。仕事も緩やかになってきて、気持ちも落ち着いてきたし」

一仕事終えた後のお酒って、なんであんなに美味しいのだろうか。
疲れているからこそ、ご褒美が心に染み渡るのかもしれない。

「お疲れ様。私も最近飲んでなかったから、久しぶりに飲むと美味しいなって思ったよ」

「すげー分かるわ。久しぶりに飲むといつもの倍、美味しく感じる時ってあるよな」

どうやら皆、飲むのは久しぶりみたいだ。
綾香みたいに禁酒していたわけではないが、三人での飲み会を楽しみにしていたことは間違いないみたいだ。
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