腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした


            *


チケットを無事に購入し、待つこと数十分後、入園することができた。
週末ということもあり、園内の中は人で賑わっていた。
ゲートの前で列に並んでいた時から、人の多さは分かっていたが、まさかここまで多いとは思いもしなかった。

「すごい人の数だね。こんなに人が多いのなんて、コミケ以来だよ」

「確かに。コミケ以来だな」

夢の国にだって並々ならぬファンがいて、私達と同じヲタクの人達だっている。
だけど、もしかしたら私達のジャンル界隈のヲタクの熱気と比べたら、こっちの方が穏やかな熱気かもしれない。
そう考えると、改めてアニメや漫画、ゲーム、声優などのヲタクの恐ろしさを思い知ったのであった。

「でも、コミケに比べたらまだマシだよね」

「だな。これくらいなら俺達、大丈夫だな」

二人して微笑み合った。人の多さには負けない自信がヲタクにはあるから。

「ねぇ、まずはせっかくだし、被り物買いに行こうよ」

先程の交換条件を早速、実行してみようと思い、提案してみた。
夢の国と行ったら、来て一番最初にすることといえば、お土産売り場でアイテムを購入することである。
美咲くんとお揃いというか、ペアもののアイテムを一緒に…なんて言ったら嫌がるかな?
ここは相手の出方を様子見ることにした。
< 297 / 370 >

この作品をシェア

pagetop