腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「上手いね、卵割るの」

卵を割るだけで褒められるのは恥ずかしいが、お礼なので綾香の役に立っていると思うと嬉しかった。

「そうかな?ありがとう」

「茜、パンでもいい?お米の方がいいならレンチンのやつがあるけど…」

私は正直、あまり拘りがないので、綾香に合わせた。

「パンで大丈夫だよ」

目玉焼きなら、パンの上に乗せて食べるのも悪くない。
それを想像するだけで、既に涎が溢れ出す。早くパンを焼いて食べたい。

「綾香、パンの上に目玉焼き乗せてもいい?」

まだパンが焼けていないのに、早くパンの上に乗せたくて仕方がなかった。

「いいよ。茜の好きなように食べて」

それもそうか。わざわざ確認を取る必要なんてなかった。
多分私は、綾香に自分が考えた美味しい組み合わせの食べ方を真似してほしかったんだと思う。

「ありがとう。綾香もやらない?」

思わず勢いで提案してみた。嫌がられたらすぐに引こう。

「やる!美味しそう」

私の提案に乗っかってくれた。私は舞い上がった。朝から異常なテンションだ。

「それじゃパンが焼けたら、目玉焼き乗せるね」

早くパンが焼けないかな。あまりの待ち焦がれに口の中で涎が溢れて止まらない。

「茜、パンが焼けたから、目玉焼きよろしく」

「はいよ。任せて」

渡されたパンの上に、目玉焼きを乗せた。
ようやく食べれるという幸福感に満たされた。
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