腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
ここは素直に白状するしかなかった。

「ごめんなさい。童貞って言葉からよからぬことを妄想してしまいました」

美咲くん相手に隠し通すことなんてできるわけがなかった。
童貞という言葉につい、敏感になってしまうのが腐った者の定めなので、これは仕方ないのことなのである。

「素直に暴露したので、特別に許してあげよう」

美咲くんが寛大な人で良かったと心の底からそう思った。
童貞っていう言葉を連呼するのは、そろそろいい加減に止めよう。このままずっと連呼し続けていたら、周りの人達に白い目で見られてしまうからである。

「そうそう。茜ちゃんにとっておきの情報を敢えて教えてあげる。
確かにコラボカフェは初めてだけど、茜ちゃんが捉えた方向性のことについては、とっくに卒業してるかも…だね?」

何が敢えてだ。これは絶対に私の反応を面白がっているに決まっている。

「もう二度とこういったネタで弄りません。反省してます。ごめんなさい」

どうやら、公衆の面前で童貞ネタをからかわれたことを根に持っているみたいだ。
私は謝ることしできなかった。

「充分茜ちゃんも反省しているみたいだし、この話は、もうこの辺にしておいてあげるよ」

やっとこの話題を終了することができたことに、私は心から安堵した。
まぁ、自業自得なわけだが。もう二度と美咲くんをからかわないと誓った。
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