一夜限りの関係のはずが、隠れ御曹司から執愛されています
「ごめんなさい。私、真宮さんの彼女になれる自信がありません」
素直に自分の気持ちを吐露した。
「それは俺が副社長だからですか?」
「それは……」
彼を見ると、とても悲しそうな顔をしていた。泣きそうにも見えて眉目は下がり、寂しそうな顔をしている。
「俺のこと、嫌いですか?」
どうしてそんなに意地悪な質問をするんだろう。
嫌いだったら、あんな風に一日を過ごしたりしない。
酔っていても一夜を過ごすことなんてなかった。
「嫌いじゃないです」
「わかりました。じゃあ、友達からはじめしょう。俺、小春さんが嫌だって言っても、諦めませんから」
彼は手を差し出した。
この手を取ったら、友達ってことになるの?
友達にはなってもいいのかな。
ああ、緊張しすぎて、何も考えられなくなってきた。
私が彼の手を掴もうとした時、フッと気が緩み、一気に脱力し、彼の肩に倒れるように身体を預けてしまった。
「小春さん!?どうしたんですか?」
真宮さんが私の身体を支えてくれている。
「あの、すみません。緊張しすぎて、力が抜けちゃったんだと思います」
どうしよう、身体に力が入らない。
「小春さん、大丈夫ですか?小春さん!?」
遠くで彼の声を聞きながら、私は目を閉じてしまった。
気づいた時、私はまたもフカフカのベッドの上にいた。
でも薄っすら覚えている。あの後、真宮さんが病院に連れて行ってくれたんだ。
それで診察してもらって、医者からは……。
あれ、なんて言われたんだっけ?
目をパチパチさせていると
「小春さん、目が覚めましたか?」
私を心配そうに覗き込む真宮さんの綺麗な顔があった。
「過労とストレスによる一次的なものらしいです。あと、脱水の症状もあるとか。検査したけれど、とりあえず大きな異状はないみたいですよ。寝不足も原因じゃないかって医者は言ってました」
真宮さんは横になっている私の額に手を当ててくれた。熱はないのに。
「ここはどこですか?」
ここはホテル?この前のホテルとは違う気がするけれど。
「ここは、俺の家です」
俺の家……。
「へっ!!」
バッと起きようとしたけれど、まだ身体に力が入らない。
「さっき点滴してもらったばかりなんですから。安静にしてください。何も変なことしませんから」
真宮さんに促され、再び横になる。
「真宮さんのお父さんとかご兄弟とか?あとお手伝いさんとかはいないんですか?私なんかを連れてきて怒られませんか?」
彼はフッと軽く息を吐き
「一人暮らしなんで安心してください。誰もいませんから」
落ち着いてくださいとトントンと優しく肩を叩かれる。
「でも私……」
「俺が小春さんのことが心配で連れてきちゃいました。って言っても、小春さんのストレスの原因は俺なのに」
真宮さんはすみませんと小声で呟く。
「えっ、違います。たしかに今日はものすごく緊張しちゃったんですけど、積み重ねが原因なんです」
真宮さんがまさか副社長だなんて、そして社内案内をすることになったのはかなりの心労だったかもしれないけれど。それより日々のストレスと夜きちんと眠れていないことが原因なんだと思う。最近、食欲もなかったから、食事も適当に済ませていた。
「この間も話したかもしれないんですけど、引越してからとなりが煩くて寝不足で。それで、えっと。簡単に説明をすると、元彼の今の彼女からケンカを売られたっていうか。マウントをとられたっていうか。それで私、彼氏もいないのに素敵な彼氏がいるんですってウソをついちゃって。自分がいけないのに、社内でそれが広まって騒がれて。それもストレスで……。バカですよね」
弱っているからか、自分のバカさ加減に涙が出てきた。
「良かったらその話、詳しく聞いても大丈夫ですか?」
真宮さんが涙を拭くためのティッシュを持ってきてくれた。
「あっ、はい。実は……」
私は元彼の彼女から嫌がらせともとれる言動があったこと、合コンで一緒だった先輩からもいじられていること、社内では元彼により私の悪い噂が広まっていることを真宮さんに正直に相談をしてしまった。
素直に自分の気持ちを吐露した。
「それは俺が副社長だからですか?」
「それは……」
彼を見ると、とても悲しそうな顔をしていた。泣きそうにも見えて眉目は下がり、寂しそうな顔をしている。
「俺のこと、嫌いですか?」
どうしてそんなに意地悪な質問をするんだろう。
嫌いだったら、あんな風に一日を過ごしたりしない。
酔っていても一夜を過ごすことなんてなかった。
「嫌いじゃないです」
「わかりました。じゃあ、友達からはじめしょう。俺、小春さんが嫌だって言っても、諦めませんから」
彼は手を差し出した。
この手を取ったら、友達ってことになるの?
友達にはなってもいいのかな。
ああ、緊張しすぎて、何も考えられなくなってきた。
私が彼の手を掴もうとした時、フッと気が緩み、一気に脱力し、彼の肩に倒れるように身体を預けてしまった。
「小春さん!?どうしたんですか?」
真宮さんが私の身体を支えてくれている。
「あの、すみません。緊張しすぎて、力が抜けちゃったんだと思います」
どうしよう、身体に力が入らない。
「小春さん、大丈夫ですか?小春さん!?」
遠くで彼の声を聞きながら、私は目を閉じてしまった。
気づいた時、私はまたもフカフカのベッドの上にいた。
でも薄っすら覚えている。あの後、真宮さんが病院に連れて行ってくれたんだ。
それで診察してもらって、医者からは……。
あれ、なんて言われたんだっけ?
目をパチパチさせていると
「小春さん、目が覚めましたか?」
私を心配そうに覗き込む真宮さんの綺麗な顔があった。
「過労とストレスによる一次的なものらしいです。あと、脱水の症状もあるとか。検査したけれど、とりあえず大きな異状はないみたいですよ。寝不足も原因じゃないかって医者は言ってました」
真宮さんは横になっている私の額に手を当ててくれた。熱はないのに。
「ここはどこですか?」
ここはホテル?この前のホテルとは違う気がするけれど。
「ここは、俺の家です」
俺の家……。
「へっ!!」
バッと起きようとしたけれど、まだ身体に力が入らない。
「さっき点滴してもらったばかりなんですから。安静にしてください。何も変なことしませんから」
真宮さんに促され、再び横になる。
「真宮さんのお父さんとかご兄弟とか?あとお手伝いさんとかはいないんですか?私なんかを連れてきて怒られませんか?」
彼はフッと軽く息を吐き
「一人暮らしなんで安心してください。誰もいませんから」
落ち着いてくださいとトントンと優しく肩を叩かれる。
「でも私……」
「俺が小春さんのことが心配で連れてきちゃいました。って言っても、小春さんのストレスの原因は俺なのに」
真宮さんはすみませんと小声で呟く。
「えっ、違います。たしかに今日はものすごく緊張しちゃったんですけど、積み重ねが原因なんです」
真宮さんがまさか副社長だなんて、そして社内案内をすることになったのはかなりの心労だったかもしれないけれど。それより日々のストレスと夜きちんと眠れていないことが原因なんだと思う。最近、食欲もなかったから、食事も適当に済ませていた。
「この間も話したかもしれないんですけど、引越してからとなりが煩くて寝不足で。それで、えっと。簡単に説明をすると、元彼の今の彼女からケンカを売られたっていうか。マウントをとられたっていうか。それで私、彼氏もいないのに素敵な彼氏がいるんですってウソをついちゃって。自分がいけないのに、社内でそれが広まって騒がれて。それもストレスで……。バカですよね」
弱っているからか、自分のバカさ加減に涙が出てきた。
「良かったらその話、詳しく聞いても大丈夫ですか?」
真宮さんが涙を拭くためのティッシュを持ってきてくれた。
「あっ、はい。実は……」
私は元彼の彼女から嫌がらせともとれる言動があったこと、合コンで一緒だった先輩からもいじられていること、社内では元彼により私の悪い噂が広まっていることを真宮さんに正直に相談をしてしまった。