一夜限りの関係のはずが、隠れ御曹司から執愛されています
たしかにHOPE製薬会社は大手だから、役職就き社員のお給料とか良いんだろうな。
そうだよね、やっぱり相手の収入とかは結婚を意識するんなら気になるところなんだろうけれど、私はこの男性陣、真宮さん以外みんな苦手だな。
私と真宮さん以外で会話は盛り上がっていて、お酒も入ってみな饒舌になっている。
「おい!真宮!酒が遅いって店員に注意してこいよ!」
「えっ」
店内は混雑しているみたいだし、そんなに提供時間遅くないのに。
さっき頼んだばかりじゃない?
「まだ頼んだばかりですから。もうちょっと待ってください」
真宮さんは、すみませんと付け足した。
「ていうか、お前。仕事できないくせに、こういうところでも気遣いができないんだな。一生平社員で終わるぞ。いや、クビだな」
ハハっと藤本さんは笑っている。
いいや、真宮さんはさっきからお酒の注文や料理の手配、食べ終わったお皿とかササっと片付けてくれているし、とっても気遣いができる人だ。
真宮さん、こんな先輩の下で働いているんだ。大変だな。
嫌な雰囲気の飲み会、早く帰りたい。
私と真宮さんはただみんなの話をうんうんと聞いているだけで、先輩同士だけお酒が進んでいる。
そんな時――。
<ガシャン>とジョッキが机の上に倒れる音がした。
藤本さんの肘が勢いよくビールが入ったジョッキに当たってしまい、机の上から真宮さんへ向けてビールがこぼれている。
隣に座っていた真宮さんのスーツがビールで濡れていた。ジョッキは床に落ちる前に真宮さんが受けとめていて割れてはいない。
「おっ、ごめん。真宮!故意じゃないぞ」
藤本さんは真宮さんに謝ってはいるが、ハハハっと口を大きくして笑っている。
「おい、藤本!真宮、かなり濡れちゃってるじゃん」
真宮さんのスーツのパンツがかなり濡れていて、Yシャツも透けてしまっていた。
「ごめんごめん!拭いてやるよ!」
藤本さんはおしぼりを使ってポンポンとシャツを拭いている。
「やめてください。自分でやります。大丈夫です」
大人しい真宮さんもさすがに対応が酷いと思ったのか、口調が冷淡になった気がする。
「おい、真宮!お前、なんだこの腹!運動とかしませんって言ってたのに、お前結構良い身体してるな。腹筋割れそうじゃん」
藤本さんが透けている真宮さんのお腹をポンポンと叩いた。
「きゃあ、やめてくださいよ」
女性陣が笑いながら悲鳴をあげている。
チラッと見えた彼の腹筋は綺麗に筋が通っていた気がするけれど、そんなことに私も感心している場合じゃない。
これって完璧なるハラスメントだ。
「あはははっ、真宮!濡れているところがヤバいぞ。そんなんじゃ帰り、どうするんだよ。お前、上着も着てこなかっただろ。そんなところが濡れてたらタクシーにも乗れないぞ」
「やだぁ。恥ずかしい」
女性陣も男性陣も心配することなく、彼を笑いの種にしている。
「お前の行いが悪いからだな」
藤本さんはお腹を抱えて笑っていた。
「これからは俺の指導をきちんと聞くこと。そうしたらこんな目には遭わないぞ」
えっ、それって。もしかして、ビールを真宮さんに向かって溢したのって、わざと?
日頃の真宮さんの業務態度なんてわからないけれど、こんなことしちゃいけないに決まってる。
私は自分のジャケットを取り、真宮さん隣に行き、彼の腕を引っ張った。
「えっ?」
その場が一気に静まり帰る。
「真宮さん、一緒に帰りましょう。風邪ひいちゃいます」
そうだよね、やっぱり相手の収入とかは結婚を意識するんなら気になるところなんだろうけれど、私はこの男性陣、真宮さん以外みんな苦手だな。
私と真宮さん以外で会話は盛り上がっていて、お酒も入ってみな饒舌になっている。
「おい!真宮!酒が遅いって店員に注意してこいよ!」
「えっ」
店内は混雑しているみたいだし、そんなに提供時間遅くないのに。
さっき頼んだばかりじゃない?
「まだ頼んだばかりですから。もうちょっと待ってください」
真宮さんは、すみませんと付け足した。
「ていうか、お前。仕事できないくせに、こういうところでも気遣いができないんだな。一生平社員で終わるぞ。いや、クビだな」
ハハっと藤本さんは笑っている。
いいや、真宮さんはさっきからお酒の注文や料理の手配、食べ終わったお皿とかササっと片付けてくれているし、とっても気遣いができる人だ。
真宮さん、こんな先輩の下で働いているんだ。大変だな。
嫌な雰囲気の飲み会、早く帰りたい。
私と真宮さんはただみんなの話をうんうんと聞いているだけで、先輩同士だけお酒が進んでいる。
そんな時――。
<ガシャン>とジョッキが机の上に倒れる音がした。
藤本さんの肘が勢いよくビールが入ったジョッキに当たってしまい、机の上から真宮さんへ向けてビールがこぼれている。
隣に座っていた真宮さんのスーツがビールで濡れていた。ジョッキは床に落ちる前に真宮さんが受けとめていて割れてはいない。
「おっ、ごめん。真宮!故意じゃないぞ」
藤本さんは真宮さんに謝ってはいるが、ハハハっと口を大きくして笑っている。
「おい、藤本!真宮、かなり濡れちゃってるじゃん」
真宮さんのスーツのパンツがかなり濡れていて、Yシャツも透けてしまっていた。
「ごめんごめん!拭いてやるよ!」
藤本さんはおしぼりを使ってポンポンとシャツを拭いている。
「やめてください。自分でやります。大丈夫です」
大人しい真宮さんもさすがに対応が酷いと思ったのか、口調が冷淡になった気がする。
「おい、真宮!お前、なんだこの腹!運動とかしませんって言ってたのに、お前結構良い身体してるな。腹筋割れそうじゃん」
藤本さんが透けている真宮さんのお腹をポンポンと叩いた。
「きゃあ、やめてくださいよ」
女性陣が笑いながら悲鳴をあげている。
チラッと見えた彼の腹筋は綺麗に筋が通っていた気がするけれど、そんなことに私も感心している場合じゃない。
これって完璧なるハラスメントだ。
「あはははっ、真宮!濡れているところがヤバいぞ。そんなんじゃ帰り、どうするんだよ。お前、上着も着てこなかっただろ。そんなところが濡れてたらタクシーにも乗れないぞ」
「やだぁ。恥ずかしい」
女性陣も男性陣も心配することなく、彼を笑いの種にしている。
「お前の行いが悪いからだな」
藤本さんはお腹を抱えて笑っていた。
「これからは俺の指導をきちんと聞くこと。そうしたらこんな目には遭わないぞ」
えっ、それって。もしかして、ビールを真宮さんに向かって溢したのって、わざと?
日頃の真宮さんの業務態度なんてわからないけれど、こんなことしちゃいけないに決まってる。
私は自分のジャケットを取り、真宮さん隣に行き、彼の腕を引っ張った。
「えっ?」
その場が一気に静まり帰る。
「真宮さん、一緒に帰りましょう。風邪ひいちゃいます」