夢から逃げた私ですが、過保護なエリート弁護士に溺愛されてます

第7話 予期せぬ初めてのお泊まり

 渉さんのマンションに着き、後ろで玄関のドアが静かに閉ざされると、無意識に安堵のため息が零れた。
 二度目の訪問が、まさか夜になるなんて思いもしなかった。

「お邪魔します」
「適当に座って。なにか飲み物を入れよう」
「そんな気を遣わないでください」
「ははっ、俺が飲みたいだけだから。ハーブティーは飲める?」
「……好きです」

 部屋の明かりをつけた渉さんは、カウンターで仕切られたキッチンへと入っていった。
 そわそわとしながらソファーに腰を下ろし、ふと窓を振り返った。その先には、美しい夜景が広がっている。

 初めて訪れた時も、みなとみらい地区の高層マンションだなんて驚いたけど、窓の向こうに広がる夜景を見ると、改めて凄さを実感する。
 夜景の美しさを宝石箱をひっくり返したようだって、誰かがいってたけど、本当にそう見える。

 渉さんは私とは違って、本当の成功者なんだって実感させられた。それが少し寂しいような、越えられない壁があるような気持ちにさせた。

「お待たせ」といって、カップを二つ持ってきた渉さんは、一つを私に差し出す。
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