夢から逃げた私ですが、過保護なエリート弁護士に溺愛されてます
「それに承諾して欲しい」
簡素な封筒から、折りたたまれた用紙が広げられる。それに目を通す百香ちゃんのつぶらな瞳が一回り大きく見開かれた。
フロントガラスに視線を戻し、静かに息を吸う。そうしてアクセルを踏み込みながら話を続けた。
「これから先、あの男と示談交渉して接近禁止の誓約を結ぶ必要がある。あいつを百香ちゃんに一歩たりとも近づけたくはない。顔をあわせる必要もない。だから……俺を百香ちゃんの代理公証人として選んで欲しい」
百香ちゃんに渡したのは、昨夜、悩んだ末に用意した契約書だ。
契約書となれば、それ相応の金額も提示しなければならない。百香ちゃんを守ることを数字に換算するなんてことはしたくなかった。
だけど、百香ちゃんは遠慮して、今一つ踏み込んでくれない。彼女の気質や年齢差がそうさせるのかもしれない。再会してまだ一か月程度だし、なんだかんだいいながら、俺の焦りが見えてそうさせている可能性もある。
「遠慮なんてしないで、なにもかも頼って欲しかった。それができないっていうなら、俺は自分の立場を大いに使おうと思う」
「あ、あの、渉さん、この特約事項って……」
簡素な封筒から、折りたたまれた用紙が広げられる。それに目を通す百香ちゃんのつぶらな瞳が一回り大きく見開かれた。
フロントガラスに視線を戻し、静かに息を吸う。そうしてアクセルを踏み込みながら話を続けた。
「これから先、あの男と示談交渉して接近禁止の誓約を結ぶ必要がある。あいつを百香ちゃんに一歩たりとも近づけたくはない。顔をあわせる必要もない。だから……俺を百香ちゃんの代理公証人として選んで欲しい」
百香ちゃんに渡したのは、昨夜、悩んだ末に用意した契約書だ。
契約書となれば、それ相応の金額も提示しなければならない。百香ちゃんを守ることを数字に換算するなんてことはしたくなかった。
だけど、百香ちゃんは遠慮して、今一つ踏み込んでくれない。彼女の気質や年齢差がそうさせるのかもしれない。再会してまだ一か月程度だし、なんだかんだいいながら、俺の焦りが見えてそうさせている可能性もある。
「遠慮なんてしないで、なにもかも頼って欲しかった。それができないっていうなら、俺は自分の立場を大いに使おうと思う」
「あ、あの、渉さん、この特約事項って……」