夢から逃げた私ですが、過保護なエリート弁護士に溺愛されてます
体を離した渉さんに促され、名残り惜しい気持ちで頷いた。
車のドアを開けると、いつの間にか空に広がった雲が陽射しを遮り、冷たい風が吹き込んできた。
身を竦めて外に出ると、横に並んだ渉さんは自身のマフラーを私の首へとかけた。
ふわりと優しいムスクの香りがする。まるで抱きしめられているような温かさに、頬が自然と綻んだ。
「ありがとうございます」
「風邪をひいたら大変だからね」
「それは渉さんだって同じですよ」
「俺の方が体も大きいし、きっと丈夫だよ。だけど、もし熱が出たら百香ちゃんに看病をお願いしようかな」
「ふふっ、任せてください。お粥でも、うどんでも頑張って作りますよ」
何気ない会話が心地よくて、これから先、渉さんとこうして時間を重ねるのかと思うと幸せが込み上げた。
浮足立つというのは、こういうことをいうんだな。そんなことを考えていた私は、すっかり、ストーカー男のことを忘れていた。
マンションに入り、いつものように集合ポストを確認する。入っていたのはデリバリー店のチラシと、毎月届くコスメボックスだった。
「それは?」
車のドアを開けると、いつの間にか空に広がった雲が陽射しを遮り、冷たい風が吹き込んできた。
身を竦めて外に出ると、横に並んだ渉さんは自身のマフラーを私の首へとかけた。
ふわりと優しいムスクの香りがする。まるで抱きしめられているような温かさに、頬が自然と綻んだ。
「ありがとうございます」
「風邪をひいたら大変だからね」
「それは渉さんだって同じですよ」
「俺の方が体も大きいし、きっと丈夫だよ。だけど、もし熱が出たら百香ちゃんに看病をお願いしようかな」
「ふふっ、任せてください。お粥でも、うどんでも頑張って作りますよ」
何気ない会話が心地よくて、これから先、渉さんとこうして時間を重ねるのかと思うと幸せが込み上げた。
浮足立つというのは、こういうことをいうんだな。そんなことを考えていた私は、すっかり、ストーカー男のことを忘れていた。
マンションに入り、いつものように集合ポストを確認する。入っていたのはデリバリー店のチラシと、毎月届くコスメボックスだった。
「それは?」