片恋はおわらせるつもりだったのに、強引に囲い込まれて愛されています!?
「それって、最近いろんな人が言ってるよね」
声の先を追うと、廊下の先で若いメイドたちが噂話をしていた。
立ち話――それも、廊下でなんて慎むべきことだ。注意しようと一歩を踏み出したとき。メイドの一人が口を開いた。
「――で、アルスさまはどうするんだろう」
聞こえた名前に、足を止めた。
アルスさまは邸をよく訪れるので、使用人たちとも顔見知りだ。だから、名前が出ること自体はおかしなことではない。
なのに、どうしてこんなに胸騒ぎがするのだろうか。
「そりゃあ、お話を受け入れるんじゃないの? だって、蹴るのもったいなさすぎるでしょ」
「けど、アルスさまってうちのお嬢さまのことが好きなんじゃないの?」
「万が一そうだったとしても、このお話を蹴るのはもったいなさすぎるって」
盗み聞きが行儀のいいことではないことくらい知っている。だが、気になるのだから仕方がない――と、自分に言い訳をし続けた。
「――だって、騎士団長さまの娘さんとの婚約話って、相当すごいことだよ?」
「それはそう、だけどさぁ」
聞こえた言葉に己の耳を疑った。
(今の話をまとめると、アルスさまと騎士団長の娘さんとの婚約話が進んでいるっていうこと……?)
声の先を追うと、廊下の先で若いメイドたちが噂話をしていた。
立ち話――それも、廊下でなんて慎むべきことだ。注意しようと一歩を踏み出したとき。メイドの一人が口を開いた。
「――で、アルスさまはどうするんだろう」
聞こえた名前に、足を止めた。
アルスさまは邸をよく訪れるので、使用人たちとも顔見知りだ。だから、名前が出ること自体はおかしなことではない。
なのに、どうしてこんなに胸騒ぎがするのだろうか。
「そりゃあ、お話を受け入れるんじゃないの? だって、蹴るのもったいなさすぎるでしょ」
「けど、アルスさまってうちのお嬢さまのことが好きなんじゃないの?」
「万が一そうだったとしても、このお話を蹴るのはもったいなさすぎるって」
盗み聞きが行儀のいいことではないことくらい知っている。だが、気になるのだから仕方がない――と、自分に言い訳をし続けた。
「――だって、騎士団長さまの娘さんとの婚約話って、相当すごいことだよ?」
「それはそう、だけどさぁ」
聞こえた言葉に己の耳を疑った。
(今の話をまとめると、アルスさまと騎士団長の娘さんとの婚約話が進んでいるっていうこと……?)