片恋はおわらせるつもりだったのに、強引に囲い込まれて愛されています!?
 アルスさまと私が出会ったのは、私が七歳のときだった。

 フェリス王国では七、八歳を迎えると、同年代の子供たちが集まるお茶会デビューをすることが多い。これは十五歳で正式に社交界デビューをするための練習の一つ。そして、子供たちに同年代とつながりを作るために王家が設けた場所。

 私も例にもれず七歳を迎えてお茶会に出るようになった。両親が用意してくれた可愛らしいドレスを着て、美味しいお菓子を食べる。最初こそそれなりに楽しみにしていた。だけど、三回目を迎えるころから少しずつ「行きたくない」と思うようになった。

 可愛らしいドレスも、美味しいお菓子も心躍る。しかし、それ以上に同年代の子たちの中にいるのが苦痛だった。

「イリュアさまって、いつもつまらなさそうね」
「楽しくないなら楽しくないって、はっきり言ってちょうだい」

 どうやら私は感情が顔に出ないらしい。心では楽しいと思っていても、仏頂面のまま。そのせいで、同年代の女の子たちは私を異物だと認識した。気づくと爪弾きにされていて、完全に浮いていた。

 「楽しくないの?」と聞かれて、「楽しい」と口にしたこともある。けど、相手に無理をしないでと言われてしまう。気を遣わせていることは子供ながらにわかっていて。気を遣わせたくないから――と人を避けて、余計に浮いてしまって。

 半年が経つころには、お茶会に参加することが憂鬱でたまらなくなった。
< 3 / 17 >

この作品をシェア

pagetop