君を酔わせるまで離さない〜ワンナイトのはずが絶倫すぎる俺様副社長に本気で囲われています〜
「兄貴が……バカなこと言い出した」
絞り出すような声が、夜の静寂に紛れて消えていく。
強気で、強引で、いつも晴菜を捕まえて振り回す男が――今はただ、縋るように抱きついてくる。
「正論なのは分かってんだ。でも……正しいからって、全部呑めるほど、俺は出来てねぇ」
抱きしめる腕に、さらに力が籠った。
何を言えばいいのか、分からなかった。かけるべき言葉も、彼を救えるような正論も、晴菜は持ち合わせていない。
晴菜はそっと目を閉じ、彼の広い背中に手を置いた。薄いワイシャツ越しに伝わる体温を確かめるようにゆっくりと撫でる。
「あんたがいい。俺はそれだけだ」
低く掠れたその声は、わずかに震えていた。奏汰の大きな手が晴菜の頬に触れる。熱を帯びた指先が、晴菜のおとがいを取りゆっくり上向かせた。
「信じろ。俺は絶対に譲らない。あんたが信じてくれるなら、俺は……俺でいられる」
耳元で漏れる吐息が切なく響く。奏汰は小さく息を吐き、晴菜の肩に顔を埋めた。
「これから少し仮眠取ったら、京都に戻る。だから、少しだけ……ここにいさせてくれ。今、あんたから離れたら、俺はもう立っていられない」
遠くで響く車の走行音が、二人を避けるようにして背後へ流れていった。
晴菜は何も言わず、ただ奏汰の背中に手を置いたまま、夜が深くなるのを待った。
絞り出すような声が、夜の静寂に紛れて消えていく。
強気で、強引で、いつも晴菜を捕まえて振り回す男が――今はただ、縋るように抱きついてくる。
「正論なのは分かってんだ。でも……正しいからって、全部呑めるほど、俺は出来てねぇ」
抱きしめる腕に、さらに力が籠った。
何を言えばいいのか、分からなかった。かけるべき言葉も、彼を救えるような正論も、晴菜は持ち合わせていない。
晴菜はそっと目を閉じ、彼の広い背中に手を置いた。薄いワイシャツ越しに伝わる体温を確かめるようにゆっくりと撫でる。
「あんたがいい。俺はそれだけだ」
低く掠れたその声は、わずかに震えていた。奏汰の大きな手が晴菜の頬に触れる。熱を帯びた指先が、晴菜のおとがいを取りゆっくり上向かせた。
「信じろ。俺は絶対に譲らない。あんたが信じてくれるなら、俺は……俺でいられる」
耳元で漏れる吐息が切なく響く。奏汰は小さく息を吐き、晴菜の肩に顔を埋めた。
「これから少し仮眠取ったら、京都に戻る。だから、少しだけ……ここにいさせてくれ。今、あんたから離れたら、俺はもう立っていられない」
遠くで響く車の走行音が、二人を避けるようにして背後へ流れていった。
晴菜は何も言わず、ただ奏汰の背中に手を置いたまま、夜が深くなるのを待った。