君を酔わせるまで離さない〜ワンナイトのはずが絶倫すぎる俺様副社長に本気で囲われています〜
「とりあえずここで涼んどき」
階段を上った正面の襖を華子が開けると、畳の香りがふわりと立ちのぼった。部屋の真ん中に設置してある座卓の脇には、扇風機と座布団が用意されている。そのすぐそばに桐箱が置かれていた。
南向きの窓から光が射し込んでいるものの、エアコンを効かせてあり一階と同じくそう暑くは感じない。
「お茶、今いれさかいね。ひやっこいのがええでしょ?」
「うん、暑くて……もう溶けそう」
「そやろなぁ、京都の夏は容赦あらへんしなぁ」
カラカラと笑い声をあげた華子がキッチンへと向かっていく。
部屋に残された晴菜は、扇風機の風を受けながら、静かな時間に身を委ねた。外からは早くも蝉の声が途切れなく響いており、夏の音で満ちていた。
「おまたせ。ほら、麦茶。たっぷり入れといたさかい」
華子が盆にグラスを二つ載せて戻ってくる。グラスの外側には、汗をかいたように水滴が伝っていた。
「ありがとう叔母さん。いただきます」
晴菜は目の前に差し出されたそれにゆっくりと手を伸ばした。ひと口含むと、麦の香ばしさが口いっぱいに広がり、身体の奥の熱が少しだけ逃げていくようだった。
「どない? このへん来るの、去年の一周忌ぶりやろ」
「うん……そうだね、なんだか、あの時とはまた違う空気がする」
「せやわねぇ。あん時は寒かったけど、今日はええ天気でうちも安心したわ」
「うん。でも、もう一年半か。早いね」
「ほんまや。でも、晴菜ちゃんがこうして来てくれるん、うちも嬉しいんよ」
階段を上った正面の襖を華子が開けると、畳の香りがふわりと立ちのぼった。部屋の真ん中に設置してある座卓の脇には、扇風機と座布団が用意されている。そのすぐそばに桐箱が置かれていた。
南向きの窓から光が射し込んでいるものの、エアコンを効かせてあり一階と同じくそう暑くは感じない。
「お茶、今いれさかいね。ひやっこいのがええでしょ?」
「うん、暑くて……もう溶けそう」
「そやろなぁ、京都の夏は容赦あらへんしなぁ」
カラカラと笑い声をあげた華子がキッチンへと向かっていく。
部屋に残された晴菜は、扇風機の風を受けながら、静かな時間に身を委ねた。外からは早くも蝉の声が途切れなく響いており、夏の音で満ちていた。
「おまたせ。ほら、麦茶。たっぷり入れといたさかい」
華子が盆にグラスを二つ載せて戻ってくる。グラスの外側には、汗をかいたように水滴が伝っていた。
「ありがとう叔母さん。いただきます」
晴菜は目の前に差し出されたそれにゆっくりと手を伸ばした。ひと口含むと、麦の香ばしさが口いっぱいに広がり、身体の奥の熱が少しだけ逃げていくようだった。
「どない? このへん来るの、去年の一周忌ぶりやろ」
「うん……そうだね、なんだか、あの時とはまた違う空気がする」
「せやわねぇ。あん時は寒かったけど、今日はええ天気でうちも安心したわ」
「うん。でも、もう一年半か。早いね」
「ほんまや。でも、晴菜ちゃんがこうして来てくれるん、うちも嬉しいんよ」