君を酔わせるまで離さない〜ワンナイトのはずが絶倫すぎる俺様副社長に本気で囲われています〜
康介とはデートらしいことをしてこなかった。恋人ならそれは当たり前のものだ、と淀みなく言いきられ、晴菜は感情とは裏腹に頬が熱くなるのを感じてしまう。
彼が言う『当たり前』は、晴菜がずっと無意識に諦めていた『当たり前』だった。
「日没前に迎えに行く。昼は休みたいだろ。ま、俺もアポ詰まってるからな」
晴菜が頷く前に、信号が青に変わった。熱い手のひらがすっと離され、車は流れに乗るように静かに走り出す。何事もなかったかのようなその仕草に、晴菜は戸惑いを覚えてしまう。
この手も、視線も、言葉も。強引で傲慢なくせに、時折見せる優しさが見え隠れする。不釣り合いな態度に惹き込まれていく自分がいる。
「どう、して……」
「何が」
思わず漏れ出た言葉に、晴菜は慌てて口を噤んだが、遅かった。奏汰は即座に晴菜の問いへ切り返してくる。
そんな速さで反応されれば、彼は常に晴菜の一挙手一投足を意識しているのではないかと勘違いしてしまいそうだ。
強引すぎる奏汰に弱さを見せたくない気持ちもある。けれど、それ以上に、なぜ、という疑念が晴菜の心に影を落とす。
「あなたなら……もっといい女性がいくらでも選べるでしょ」
車窓に視線を向けた晴菜が迷いながら言葉を落とすと、奏汰はちらりと視線を投げ寄越した。それは一瞬だったが、その奥に潜む強い熱が晴菜の心臓をぎゅっと締め付けた。
「『本当に私でいいの?』ってか」
図星だった。静かな声に問い返され、晴菜はぐっと押し黙る。
彼が言う『当たり前』は、晴菜がずっと無意識に諦めていた『当たり前』だった。
「日没前に迎えに行く。昼は休みたいだろ。ま、俺もアポ詰まってるからな」
晴菜が頷く前に、信号が青に変わった。熱い手のひらがすっと離され、車は流れに乗るように静かに走り出す。何事もなかったかのようなその仕草に、晴菜は戸惑いを覚えてしまう。
この手も、視線も、言葉も。強引で傲慢なくせに、時折見せる優しさが見え隠れする。不釣り合いな態度に惹き込まれていく自分がいる。
「どう、して……」
「何が」
思わず漏れ出た言葉に、晴菜は慌てて口を噤んだが、遅かった。奏汰は即座に晴菜の問いへ切り返してくる。
そんな速さで反応されれば、彼は常に晴菜の一挙手一投足を意識しているのではないかと勘違いしてしまいそうだ。
強引すぎる奏汰に弱さを見せたくない気持ちもある。けれど、それ以上に、なぜ、という疑念が晴菜の心に影を落とす。
「あなたなら……もっといい女性がいくらでも選べるでしょ」
車窓に視線を向けた晴菜が迷いながら言葉を落とすと、奏汰はちらりと視線を投げ寄越した。それは一瞬だったが、その奥に潜む強い熱が晴菜の心臓をぎゅっと締め付けた。
「『本当に私でいいの?』ってか」
図星だった。静かな声に問い返され、晴菜はぐっと押し黙る。