君を酔わせるまで離さない〜ワンナイトのはずが絶倫すぎる俺様副社長に本気で囲われています〜
奏汰の声は、低く、重い。それはまるで、彼の心のすべてを明け渡すと言外に言われたような――彼の内側に踏み入る許可を与えられたような、そんな気がした。
晴菜は心臓が跳ねるのを自覚しながら、ゆっくりと言葉を探す。
まだ――彼に心のすべてを預ける勇気は、でてこない。
「……考えとく」
逃げ道を残したつもりの言葉だったのに、奏汰はすぐに口角を上げた。
「そう言う時点で、八割は来る気だって顔に出てる」
「でっ、出てない!」
慌てて否定するものの、上ずった声が図星であることを証明していた。奏汰は晴菜の表情を見遣り、喉の奥で低く笑った。
「出てる。『美味しいものに弱い女』って、可愛くて助かるわ」
「っ……」
晴菜は反論を探すものの何一つ思い浮かず、ぐっと唇を噛んだ。けれど、不思議と嫌な気はしない。むしろ、胸の奥がふわりと柔らかな熱に包まれていくのを感じていた。抗えない誘惑に、じわじわと外濠を埋められていくような心地よさだった。
「あと三週間だな」
「……なにが?」
「期限だよ。あと三週間で『一ヵ月』」
「……!」
心臓がドクリと大きく脈打った。奏汰は手元のお猪口を置くと、テーブル越しに身を乗り出す。ほんの一秒の躊躇が、晴菜の身体を縛っていた。
彼は晴菜の頬をなぞり、密やかな吐息とともに甘く言葉を落としていく。
「……悪くねぇだろ? こういうのも」
彼との関係は『体裁のため』、だったはずだ。
けれど――自分の中の境界線が足元から音を立てて崩れていく音が、脳内で響いた気がした。
晴菜は心臓が跳ねるのを自覚しながら、ゆっくりと言葉を探す。
まだ――彼に心のすべてを預ける勇気は、でてこない。
「……考えとく」
逃げ道を残したつもりの言葉だったのに、奏汰はすぐに口角を上げた。
「そう言う時点で、八割は来る気だって顔に出てる」
「でっ、出てない!」
慌てて否定するものの、上ずった声が図星であることを証明していた。奏汰は晴菜の表情を見遣り、喉の奥で低く笑った。
「出てる。『美味しいものに弱い女』って、可愛くて助かるわ」
「っ……」
晴菜は反論を探すものの何一つ思い浮かず、ぐっと唇を噛んだ。けれど、不思議と嫌な気はしない。むしろ、胸の奥がふわりと柔らかな熱に包まれていくのを感じていた。抗えない誘惑に、じわじわと外濠を埋められていくような心地よさだった。
「あと三週間だな」
「……なにが?」
「期限だよ。あと三週間で『一ヵ月』」
「……!」
心臓がドクリと大きく脈打った。奏汰は手元のお猪口を置くと、テーブル越しに身を乗り出す。ほんの一秒の躊躇が、晴菜の身体を縛っていた。
彼は晴菜の頬をなぞり、密やかな吐息とともに甘く言葉を落としていく。
「……悪くねぇだろ? こういうのも」
彼との関係は『体裁のため』、だったはずだ。
けれど――自分の中の境界線が足元から音を立てて崩れていく音が、脳内で響いた気がした。