君を酔わせるまで離さない〜ワンナイトのはずが絶倫すぎる俺様副社長に本気で囲われています〜
自分の都合だけで他人を振り回す男だと思っていた。けれどバーテンダーである晴菜の仕事終わりの時間に合わせて、眠る時間を削って迎えに来た。その事実が、胸の奥でじわりと滲む。
嬉しい、と思ってしまう自分自身が怖い。と同時に、こんなふうに気遣われたら拒む理由がまた一つ減ってしまう。
「……そ、うですか」
逃げたいのに、離れがたい。相反する感情を持て余したまま、晴菜は繋がれた手をそっと握り返した。
石畳の細い道を進むにつれ、人の気配がゆるやかに消えていく。街灯は間隔が広く、足元に落ちる影がやけに長く感じられた。
ふいに、低い塀の向こうから木々の影が揺れる。門灯が一つ、控えめに灯っていた。
「……ここ?」
「ん。再来週、盆に入る前に、兄貴がさっきの大将呼んで大学の同期達と宴会するんだとよ。二週間に一回ハウスキーパーを入れてるが、一応状況確認してこいってことだったからな」
彼はそう口にしながらスーツのポケットから鍵を取り出し、ガチャリと引き戸を開いていく。平屋の和モダンな佇まいには、品の良さとどこか男らしい無骨さが混じっていた。
奏汰が玄関を開けると、ほのかにいぐさの香りがした。パチリと音を立て、電気が灯されていく。
「ほら、入れよ」
「……おじゃま……します……」
嬉しい、と思ってしまう自分自身が怖い。と同時に、こんなふうに気遣われたら拒む理由がまた一つ減ってしまう。
「……そ、うですか」
逃げたいのに、離れがたい。相反する感情を持て余したまま、晴菜は繋がれた手をそっと握り返した。
石畳の細い道を進むにつれ、人の気配がゆるやかに消えていく。街灯は間隔が広く、足元に落ちる影がやけに長く感じられた。
ふいに、低い塀の向こうから木々の影が揺れる。門灯が一つ、控えめに灯っていた。
「……ここ?」
「ん。再来週、盆に入る前に、兄貴がさっきの大将呼んで大学の同期達と宴会するんだとよ。二週間に一回ハウスキーパーを入れてるが、一応状況確認してこいってことだったからな」
彼はそう口にしながらスーツのポケットから鍵を取り出し、ガチャリと引き戸を開いていく。平屋の和モダンな佇まいには、品の良さとどこか男らしい無骨さが混じっていた。
奏汰が玄関を開けると、ほのかにいぐさの香りがした。パチリと音を立て、電気が灯されていく。
「ほら、入れよ」
「……おじゃま……します……」