君を酔わせるまで離さない〜ワンナイトのはずが絶倫すぎる俺様副社長に本気で囲われています〜
冗談はよしてほしい。あくまでも今の関係は『体裁のため』なはずだ。晴菜は奏汰を咎めようと口を開いたが、それ以上声が出ない。
口をぱくぱくとさせる晴菜の表情を見遣った奏汰は、涼しい顔のまま小さく笑った。
「なんだ、事実だろ?」
からかわれていると分かっていても、胸の奥が妙に騒がしい。晴菜は返す言葉を失ったままその場に立ち尽くすしかなかった。
そんな二人を交互に見つめていた稔が、どこか感心したような視線で奏汰を見つめる。
「そうか、残念。でも珍しいな、ここに人を連れてくるなんて」
「バーメイドでな。今回の限定酒、仕上がったら提供する側の視点をもった人間の意見も聞きたい」
「……なるほど。だから蔵を見せたいのか」
腕を組み顎に手を当てたまま意味ありげに頷いた稔は、くるりと踵を返した。
「まぁ、立ち話もなんだからな。案内する」
「よろしく頼む」
奏汰は促すように晴菜の背中に手を添え、稔の背中を追い歩き出した。
「入るぞ。足もとに気をつけろ」
「は……い」
案内されたのは、平屋造りの大きな建物。聞けば、大正時代のままの佇まいだそう。一歩中に足を踏み入れると、その瞬間、肌を刺すような熱気がすっと引き、ひんやりとした空気が三人を包み込んだ。高い天井と黒く太い梁が目に付き、晴菜は思わず天を仰いだ。
口をぱくぱくとさせる晴菜の表情を見遣った奏汰は、涼しい顔のまま小さく笑った。
「なんだ、事実だろ?」
からかわれていると分かっていても、胸の奥が妙に騒がしい。晴菜は返す言葉を失ったままその場に立ち尽くすしかなかった。
そんな二人を交互に見つめていた稔が、どこか感心したような視線で奏汰を見つめる。
「そうか、残念。でも珍しいな、ここに人を連れてくるなんて」
「バーメイドでな。今回の限定酒、仕上がったら提供する側の視点をもった人間の意見も聞きたい」
「……なるほど。だから蔵を見せたいのか」
腕を組み顎に手を当てたまま意味ありげに頷いた稔は、くるりと踵を返した。
「まぁ、立ち話もなんだからな。案内する」
「よろしく頼む」
奏汰は促すように晴菜の背中に手を添え、稔の背中を追い歩き出した。
「入るぞ。足もとに気をつけろ」
「は……い」
案内されたのは、平屋造りの大きな建物。聞けば、大正時代のままの佇まいだそう。一歩中に足を踏み入れると、その瞬間、肌を刺すような熱気がすっと引き、ひんやりとした空気が三人を包み込んだ。高い天井と黒く太い梁が目に付き、晴菜は思わず天を仰いだ。