君を酔わせるまで離さない〜ワンナイトのはずが絶倫すぎる俺様副社長に本気で囲われています〜
「この樽が、例のブレンドに使うベースにする予定で造った分。この酒を基準に今年新たに仕込むつもりだ。まだ荒削りだが、ここの水の性格がよく出ていると思う」
稔が足を止めたのは、蔵の最奥にある小さな樽の前だった。彼は手慣れた動作で小さな蛇口から少量の液体をお猪口に満たし、まずは奏汰へ、そして晴菜へと差し出した。奏汰はお猪口を回し、液体が内壁を伝う様子をじっと見つめている。
「香りを嗅いでみてくれ。間違っても飲むなよ、お前ら車で来てるんだからな」
稔に促されるまま、晴菜は両手でお猪口を受け取り、そっと鼻を近づける。瑞々しい青リンゴのような香りが鼻腔を抜けていく。フルーティーな匂いは日本酒とは思えないほど明るくエレガントだ。これで飲むなと言われるのはもはや拷問に近いものがある。晴菜は思わず感嘆のため息を落とした。
「すごく……凛としています。華やか、というか。洗練されていて、『生命力』みたいなものを感じます」
晴菜の言葉に稔が呆けたように口を開いた。そして一拍置いて、低く笑みを浮かべた。
「なるほど。奏汰、お前が彼女を連れてきた理由が分かった」
「だろ。現場で客の反応をダイレクトに受ける人間の感覚は、造り手が見落としがちな『飲み手の体温』を教えてくれる」
そう言葉を返した奏汰の声には、隠しきれない満足感が滲んでいた。
稔が足を止めたのは、蔵の最奥にある小さな樽の前だった。彼は手慣れた動作で小さな蛇口から少量の液体をお猪口に満たし、まずは奏汰へ、そして晴菜へと差し出した。奏汰はお猪口を回し、液体が内壁を伝う様子をじっと見つめている。
「香りを嗅いでみてくれ。間違っても飲むなよ、お前ら車で来てるんだからな」
稔に促されるまま、晴菜は両手でお猪口を受け取り、そっと鼻を近づける。瑞々しい青リンゴのような香りが鼻腔を抜けていく。フルーティーな匂いは日本酒とは思えないほど明るくエレガントだ。これで飲むなと言われるのはもはや拷問に近いものがある。晴菜は思わず感嘆のため息を落とした。
「すごく……凛としています。華やか、というか。洗練されていて、『生命力』みたいなものを感じます」
晴菜の言葉に稔が呆けたように口を開いた。そして一拍置いて、低く笑みを浮かべた。
「なるほど。奏汰、お前が彼女を連れてきた理由が分かった」
「だろ。現場で客の反応をダイレクトに受ける人間の感覚は、造り手が見落としがちな『飲み手の体温』を教えてくれる」
そう言葉を返した奏汰の声には、隠しきれない満足感が滲んでいた。