君を酔わせるまで離さない〜ワンナイトのはずが絶倫すぎる俺様副社長に本気で囲われています〜
晴菜は奏汰の真横に置いてある座布団を手に取り、彼から少し距離を取ったところにそれを置いて腰を下ろす。
「……私、あなたのこと、『偉そうな人』だと思ってたので。こう、その……ちゃんと『社会人』してるんだなって」
「ははっ、正直だな」
思わず虚勢じみた言葉が晴菜の口からまろびでた。けれど奏汰は気を悪くすることもなく短く笑い、座布団の上で片膝を立てる。
「それに、意外でした。真面目に働いてて」
「恋人の前でカッコつけて何が悪い」
リラックスした様子で笑う彼の表情は、蔵で見せたあの鋭い氷のような眼差しとは対照的で――晴菜はまた鼓動が跳ねたように感じた。
「ま、酒蔵の息子なんて、外から見えるほど格好いいもんじゃないってこった。数字や戦略をこねくり回すだけじゃどうにもならねぇ場面ばかりだ。一度の狂いが酒を宝石にも泥水にも変える。一瞬でも気を抜けば味は死ぬんだ」
奏汰の瞳に、再び深い色が宿った。
「家の看板も、蔵で働く社員の人生も全部この肩に乗ってる。だからこそ、中途半端なもんを世に出すことだけは、死んでも許されねぇんだ」
真剣みを帯びたその声音は、ひどく重かった。晴菜は、知らず知らずのうちに呼吸を止めてしまう。
――この人、ずっと……踏ん張ってきたんだ。
「……私、あなたのこと、『偉そうな人』だと思ってたので。こう、その……ちゃんと『社会人』してるんだなって」
「ははっ、正直だな」
思わず虚勢じみた言葉が晴菜の口からまろびでた。けれど奏汰は気を悪くすることもなく短く笑い、座布団の上で片膝を立てる。
「それに、意外でした。真面目に働いてて」
「恋人の前でカッコつけて何が悪い」
リラックスした様子で笑う彼の表情は、蔵で見せたあの鋭い氷のような眼差しとは対照的で――晴菜はまた鼓動が跳ねたように感じた。
「ま、酒蔵の息子なんて、外から見えるほど格好いいもんじゃないってこった。数字や戦略をこねくり回すだけじゃどうにもならねぇ場面ばかりだ。一度の狂いが酒を宝石にも泥水にも変える。一瞬でも気を抜けば味は死ぬんだ」
奏汰の瞳に、再び深い色が宿った。
「家の看板も、蔵で働く社員の人生も全部この肩に乗ってる。だからこそ、中途半端なもんを世に出すことだけは、死んでも許されねぇんだ」
真剣みを帯びたその声音は、ひどく重かった。晴菜は、知らず知らずのうちに呼吸を止めてしまう。
――この人、ずっと……踏ん張ってきたんだ。