後片付けは綺麗に

一話「名刺交換」

「先生、そろそろ期限近いですけど…間に合いますか?」

不安そうで呆れたような顔をした若い男が声をかけた。
声をかけた先には椅子に座り、万年筆をくるくると回している男がいた。

「ははっ、君はこの状態を見てそう判断したのかい?」

飄々とした調子で男は目を細めるような笑みを浮かべながら若い男を見た。
男の机には万年筆とインク、コーヒー、散乱した原稿用紙と破れた原稿用紙。
汚い。
誰が見てもそう思う机だった。

「先生の書きやすい状態であれば自分はどのような机でもいいと思います。」

若い男が
< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop