【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
「え、冗談ですよね?」

「いや。行くよ」

「なんでですか?」

「なんか気になるから」

気になるから??

「会社どうするんですか!?」

「一日くらい大丈夫だから」

この人は──

「勇哉さんって、仕事でもそんな感じなんですね……」

無責任な人。

「あれ~そんなこと言っていいの?俺のおかげだよね?出張手配できたの」



「そうですけど、頼んでませんし」

勝手に借りを作ろうとしてるんでは……。

「俺これでも、七海ちゃんと勇凛のこと応援してるんだけど」

「え……?」

応援?
全くそうは思えなかった。
むしろ邪魔をしてるとも思っていた。

「信用できないです」

「まあいいけど。どう思われても。俺はよく知らない女と半年後に結婚するからさ」

結婚!?
知らない女?

「そ、そうなんですね。おめでとうございます」

「何もめでたくないよ。自由に動きにくくなるし」

勇哉さんは笑っているはずなのに、瞳からは感情を感じ取れなかった。

「あ~。本気で恋愛しておきたかったな~」

なんて答えればいいか全くわからない。

とりあえず、明日のことを確認しないと。

私は資料に目を通していた。

「でもさ。見つけちゃったかも」

「はい?」

勇哉さんが私の顔を覗き込んだ。

「俺、七海ちゃんと本気で恋愛したい」

今まで見た中で一番優しい笑顔だった。

「冗談はもうやめてください」

流石にこれ以上相手にできない。

「冗談じゃないんだけど」

いつもより声が低くて反射的に手が止まってしまった。

恐る恐る見た勇哉さんは笑ってなかった。

まっすぐだった。

あの時の勇凛くんみたいに──
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