【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
「その日のことは具体的に確認してまた教えるね」

姉ちゃんにも紹介しなくちゃ。

そのあと、勇凛くんと会社の最寄駅に向かった。

「……兄は出張の時はどうでしたか……?」

神妙な面持ちの勇凛くん。

「案外優しかったかも……」

「え?何がですか??」

今度は焦り出す勇凛くん。

「いや、結構冷たくあしらわれると思ってたけど、案外普通だったというか」

優しいとは違うか。

それよりも、勇哉さんの奇行が厄介だ。

──と思って駅の改札を抜けようとすると、改札前で待ち伏せている。

私をやや睨んでいる。

「兄さんなんでここに……?」

逃げたい。

でも私何も悪くないし!!

二人で改札を抜けると勇哉さんがユラユラと近づいてきた。

「七海ちゃんに逃げられたし……俺助けてあげたのに」

余計なこと言わないで!

「え……なにがあったんですか?」

勇凛くんが青ざめる。

「俺、わざわざ持って行ったのに」

「勇哉さんその件については後で話しましょう!」

「いえ、ちゃんと言ってください」

勇凛くんの表情に怒りがにじみだす。

「じ、実は──」

***

「七海さんの出張について行ったんですか!?」

「だって七海ちゃんのためだもん」

「え?」

「あれなかったら、七海ちゃんは兄貴に見放されてたからね。たぶん」

確かにそう。

「それは……七海さんを助けてくれてありがたいんですけど、七海さんは俺の妻です。これ以上距離を縮めないで下さい」

勇凛くんは真剣に勇哉さんに言う。

「……お前はいいよな。末っ子で可愛がられて、甘やかされて」

勇哉さんの表情が曇った。

「兄貴がどんな仕打ち受けたかも知らないで」

「え……?」

勇凛くんが戸惑っているうちに勇哉さんは去っていった。

一体何があったの……?
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