【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
秘書室に戻ってしばらくすると──

ドアが開いた。

見なくても誰かわかる。

「お疲れ様です」

勇哉さんは隣の椅子に座った。

「兄貴、ヤバそうだよな」

「そうですね……体調悪いのにかなり無理されてますね」

「兄貴は昔親父が会社でやらかしたことの尻拭いをさせられて、色々大変だったんだよ」

そんな過去が。

「そうだったんですね……」

「兄貴が今踏ん張ってるからこの会社が安泰なんだよ」

ただの冷酷な御曹司だと思ってたけど、そうならざるを得なかったのか……な。

「教えていただきありがとうございます」

「……俺べつに兄貴のこと言うために来たんじゃないんだけど」

「え?」

「七海ちゃんと一緒にいたい」

「……」

「もう勇凛とかいいじゃん。俺なんでも七海ちゃんの願い叶えてあげるよ?」

「……じゃあ、私に付きまとうのをやめてください……」

「俺の気持ち知っててひどい」

デスクに顔をうつ伏せてる勇哉さん。

非常にめんどくさい。

「だいたいあなた、結婚するんですよね?」

「あー。そうそう。だるすぎ」

「結婚しないとダメなんですか?」

「……」

勇哉さんが立ち上がった。

「モヤモヤするから仕事終わったら森川くんと遊びに行こう」

森川さん可哀想……。

「あ、森川くん明日から来るから」

・・・。

え?

「俺の部下だから〜。じゃね」

勇哉さんの部下にされちゃったとか、ものすごい被害者……。

私もモヤモヤしていた。
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