【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして

新居

勇輝さんはこの日は流石に定時に退社し、私も早めに仕事を切り上げることができた。

そして勇凛くんの待っているオフィスの近くのカフェへ。

カフェに入ると、勇凛くんを発見!

だけど……腕を組んで何かを考えている。

「勇凛くん……?」

そっと話しかけると、勇凛くんが顔を上げた。

「お疲れ様です」

いつもの笑顔に戻った。

どうしたのかな……?

そして二人で店を出た。

手を繋いで駅に向かう。

「これからどうしようか」

「……七海さん家に来ますか?」

家というと、引っ越した新しい家。

どんな場所か気になってはいた。

勇輝さんが勝手に決めちゃった場所。

「うん、見てみたい!」

そして私は勇凛くんの新居へ。

会社から電車ですぐの場所にあった。


──大きなマンション

え、これ、大学生の男の子が一人で住むレベルの場所じゃないよね……?

厳重なオートロックマンション。

勇凛くんについていった先にあった部屋は──

3LDK。

「一人暮らしの部屋じゃない!」

思わず言ってしまった。

「俺もびっくりしました」

勇凛くんが苦笑している。

「でも、七海さんと暮らすなら、このくらいの広さの部屋がいい気がするんです。ここに住むつもりはありませんが、色々イメージしてます」

親に挨拶したら、この試練を乗り越えたら、その暁には──

未来に思いを馳せる。

ふと見ると、広い部屋の片隅にコタツ。

「コタツだーーー!」

部屋が狭くて置けなかったコタツ。

「ゆっくり休んでください」

私はコタツに入ってぬくぬくしていた。

──すると

目の前にIHクッキングヒーターと、鍋。

「鍋食べましょう」

たくさんの野菜やお肉が並べられた皿を勇凛くんが持ってきてくれた。

「わー!コタツに鍋!嬉しい」

二人で鍋に具材を入れて、たくさん食べた。

しめは雑炊。

満腹満腹。

「あーーーお腹いっぱい……幸せ。コタツ最高」

疲れがほぐれた。

「懐かしいなぁ。昔はよくコタツで寝ててお母さんに怒られたなぁ」

「そうなんですね。俺は一人暮らしして初めてコタツ使いました」

あ……。

そうか、勇凛くんは一人暮らし始めるまでは、実家にいたのか……。

ご両親もあまり家にいなかったって言ってたし、なんだか想像すると切ない。

「このコタツは一生一緒だね」

私がそう呟くと、勇凛くんの表情が穏やかになった。

「はい。ずっと一緒です」
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