【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
「七海さん、ちょっと見てみてください」

勇凛くんは浴室を指差した。

勇凛くんに導かれていくと──

「湯船でか!!」

広々とした浴室、深くて大きい浴槽、モダンなデザイン。

す、すごい、なんで立派な部屋なんだ。

その時肩に勇凛くんの手が触れた。

「一緒に入りませんか……?」

心臓が跳ねた。

「う、うん……」

油断していた。

***

勇凛くんと広い湯船に二人で浸かる。

「今日泊まっていいのかな……?」

「今日帰したくないからこうしたんです」

勇凛くんの腕の中に引き寄せられる。

その力が強くて胸が高鳴った。

「すみません、疲れてるのに」

「ううん。私も勇凛くんと一緒にいたい」

勇凛くんが優しくキスをしてくれた。

「……色々兄さんたちがすみません」

「大丈夫だよ。私はやるべきことをやるだけだから」

「七海さんはしっかりしてますね。俺は……あの会社のことも、兄たちの事もよくわかってないです」

勇哉さんの言葉から考えると、何か過去に大変なことがあったんだろうけど、それがなんなのかはわからず。

「何があったか気になるね」

「はい」

──沈黙が流れる

せっかくの勇凛くんとのご褒美タイムをあの人たちに邪魔されたくない!

私は勇凛くんに抱きついた。

「今は私のことだけ考えて」

すると勇凛くんの長くて綺麗な指が背中を伝った。

驚いて声を上げてしまった。

「じゃあ、俺の頭の中を七海さんでいっぱいにしてください」

勇凛くんのスイッチが入った。
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