【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
勇哉があの女で遊んでいる。

新しいおもちゃを見つけたように。

心なしか生き生きしている。

何がそんなに楽しいんだ……?

理解不能だ。

仮にも弟の結婚相手。

見向きもされてない。

勇哉も愛に飢えている。

何がそんなに二人を惹きつけるのか全くわからない。

だから、連れて行くつもりもなかった出張に同行させた。

その女は一歩引いた場所から行動している。

そして、表面的には冷静だ。

自分に与えられた業務をただこなしている。

思ったよりまともな奴で、少し安心している自分もいた。

取引先でのトラブルにも自ら進んで対処して、うちの会社の信用をほんの少しだが上げた。

それは評価する。

あくまで一社員として。

では次はどうだ?

また試してみる事にした。

──が

言い寄られている。

そして困っている。

前職から、おそらく社内の業務だけだったんだろう。

助ける義理なんてない。

放っておけばいい。


──なのに

「申し訳ありません。林は秘書に就いたばかりでこのような会に不慣れなので、また次の機会にさせて頂いてよろしいでしょうか」

口を挟んでしまった。

なぜだかわからない。

なんで突き放そうとしている女に手を差し伸べたのか。

ただ、気づいた。

自分の中に新しい感情が密かに芽生えていたことに。
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