【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
同じホテルに宿泊予約をしたかと思いきや、近隣の地味なビジネスホテルに予約をとっていた。

部は弁えているというわけか。

「私は手を抜くつもりはない。そして勇哉も君を追い詰めるだろう。それでもまだ足掻くのか?」

そう警告をすると。

真っ直ぐな瞳を向けた。

「私は勇凛さんが側にいてくれれば、どんな困難も乗り越えます」

傷が疼いた。

なんで俺はあの時、同じことができなかったのか──

俺が弱かったからだ。

彼女も察していた。

お互いの関係を守るために逆境に立ち向かう、そんな関係にはなれなかった。

だから、二人を引き離すことにだんだんと躊躇し始めていた。

同じ傷を負わせたくない。

そう思ってしまった。

ここで俺は負けていたのかもしれない。
< 215 / 228 >

この作品をシェア

pagetop