【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
「わ、わかった。じゃあ書類提出したらそっちに行くね……」

『大学の正門近くにカフェあるんで、そこにいてください』

「うん、じゃあまたあとでね」

通話を切った。

私は空を見上げた。

そして深く深呼吸をした。

とりあえず、やるべきことをやろう。

* * *

私は会社に着いてすぐに上司に診断書を渡した。

上司は診断書の内容を一通り読んだ。

「わかった。君の仕事は派遣の矢野さんに半分回す」

あの派遣の子に……!?
不安すぎる!
でも、もういいか。

自分を大切にしてくれない奴に尽くすのをもうやめよう。

「あ、派遣のあの子、もう辞めるって言ってましたよ」

パーテーションの向こうから森川さんの声がした。

「え……」

上司の顔が青ざめている。

ひょこっと森川さんの顔が見えた。

「ちゃんと部下のこと見てないと、あとで大変なことになりますよ〜」

そう告げると鼻歌を歌いながら森川さんは行ってしまった。

上司は何も言わずに俯いている。

「あの、私次は人事に行かないといけないので、これで失礼します」

私は速やかに移動をした。

人事部に行く途中、廊下で森川さんとまた会った。

「ちゃんと持ってきて偉い」

ニコニコしている。

「はい。おかげさまで、ありがとうございます」

森川さんの私への好意には驚いたけど、仕事ではそのことを考えないようにしよう。

「……あのさ、なんか悩んでることある?」

「え?」

「表情で。見てるとわかる」

「そ、そうですか……」

「いつでも聞くよ?」

「いえ!大丈夫です!」

私はその場を急いで去った。

なんで今まで大して深く関わってこなかったくせに今頃……。
私はもう既婚者だ!

頭の中のモヤモヤを必死にかき消していた。
< 61 / 193 >

この作品をシェア

pagetop