【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして

初対面

勇凛くんと別れた後、私はなぜか精神的に落ち着き、ぐっすり寝れた。

左の薬指に光る指輪のおかげだろうか。

勇凛くんと離れてても繋がっている気がする。

朝起きてすぐに準備に取りかかった。

頭のてっぺんからつま先まで、私は着飾った。

鏡の中の自分を見て気合を入れる。

そのとき、勇凛くんからメッセージがきた。

「12時に本社の最寄り駅で待ち合わせましょう」

だんだんと近づくその時間。

勇凛くんのもう一人のお兄さん、どんな人なんだろう。

勇凛くんみたいに穏やかな人だといいんだけど。

私は神に祈るように待ち合わせまでの時間を過ごしていた。

◇ ◇ ◇

───12時

林ホールディングスのビルがすぐそばに見える駅の前に私は立っていた。

緊張して頭が真っ白な状態だった。

「七海さん!」

声をかけられ振り向いた先には、スーツを着た勇凛くんが立っていた。

スーツ姿の勇凛くん、なんて爽やかな新社会人、というフレッシュさを醸し出している。

ああ、良き。

フォーマルな勇凛くんに見惚れていた。

勇凛くんは私のことを凝視している。

「……今日の七海さん、すごく綺麗です」

「ありがとう。勇凛くんもかっこいいよ」

お互いやや照れる。

そして二人で本社ビルに向かって歩いた。

巨大なビルのエントランスに入ると、大理石の床が広がっていた。

エリートサラリーマンで賑わっている。

その間を縫って私たちは受け付けに行った。
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