ガラスの告白
 少女は話を続けました。

「理由は誤魔化すように教えてくれないし、それ以上私も聞けないけど。ただ、何となくわかっているんだっ。嫌だけどお父さん以外の男性が原因だって、カッコ悪いね」

 少女は重い内容ながらも淡々と話ていました。スカートについた白い糸屑をつまみ、地面に払い落とすと、人ごとにように話を続けます。


「それからはお父さんと二人で暮らしていたんだけど、そのこと仲の良い友達に話したら面白がるように広まっちゃって、私怖くて学校には行けなくなっちゃったの。人の不幸って、みんな興味あるんだねっ」

 それから少女は、中学校から高校っと通信教育で自宅学習を続けていたことを、時男に伝えていました。
 時男は少女の話を聞き。やはり、やはりと、受け入れることができていました。

 少女が初めから不幸な生い立ちであることは知っているように、それを捻じ曲げ、現実逃避をしていた自身を、嫌な者だと苦しめます。


「でもね、そんな人と離れられた生活を送りながらも、普通に高校生活を送ってみたくなって、ほら、漫画とかテレビドラマ見ていたら憧れちゃって。出来るなら顔見知りに会いたくないから、離れた場所に転校できたらってっ。本当は名古屋から来たのも嘘で、東京からこの町に移り住んだんだ」
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