ガラスの告白
七
時間だけが過ぎる中、噂では卒業後の少女は、神奈川県に就職したと聞きます。
その話を教えてくれたのは、五年後に帰省した、渡辺からの話でした。
親族以外、友人に顔を合わすのは、時男だけだと聞いています。
少女と出かけた鼻顔稲荷神社の柵にもたれかけ、その内容を聞いていました。
風の噂のように耳に入ったと教えてくれていましたが、人望の厚い渡辺だからこそだと、時男は考え見つめます。
灰色の作業着姿の自身とは対照的に、渡辺は白いファーのついたダウンジャケットと、足に張り付くようなパンツズボンを上品に着こなしていました。
学生時代の印象からかけ離れたその姿を、時男は眩しく見つめます。
久しぶりに会い会話の中、上品にキラキラ輝く渡辺が映りながらも、時男は学生時代にいじめられなかったのは、彼のおかげだと考えていました。大人になり感謝の言葉も、恥ずかしげもなく告げることができていました。
「ありがとうね秀ちゃん。小中高と、それに今もこうして僕に声をかけ会いに来くれて」
渡辺に学生時代の話を持ちかけたとたん、柔らかな表情は徐々に緊張へと変わりました。常に気に留めていたかのように、中学時代からの気まずくなった原因を謝っていました。
「とっくん。覚えているでしょ。廊下で、あの時が原因でお互いが会話しずらくなったこと」
渡辺の見せる申し訳ないとっ、辛そうな表情に、時男はやるせ無い気持ちになりました。
その話を教えてくれたのは、五年後に帰省した、渡辺からの話でした。
親族以外、友人に顔を合わすのは、時男だけだと聞いています。
少女と出かけた鼻顔稲荷神社の柵にもたれかけ、その内容を聞いていました。
風の噂のように耳に入ったと教えてくれていましたが、人望の厚い渡辺だからこそだと、時男は考え見つめます。
灰色の作業着姿の自身とは対照的に、渡辺は白いファーのついたダウンジャケットと、足に張り付くようなパンツズボンを上品に着こなしていました。
学生時代の印象からかけ離れたその姿を、時男は眩しく見つめます。
久しぶりに会い会話の中、上品にキラキラ輝く渡辺が映りながらも、時男は学生時代にいじめられなかったのは、彼のおかげだと考えていました。大人になり感謝の言葉も、恥ずかしげもなく告げることができていました。
「ありがとうね秀ちゃん。小中高と、それに今もこうして僕に声をかけ会いに来くれて」
渡辺に学生時代の話を持ちかけたとたん、柔らかな表情は徐々に緊張へと変わりました。常に気に留めていたかのように、中学時代からの気まずくなった原因を謝っていました。
「とっくん。覚えているでしょ。廊下で、あの時が原因でお互いが会話しずらくなったこと」
渡辺の見せる申し訳ないとっ、辛そうな表情に、時男はやるせ無い気持ちになりました。