ガラスの告白
時男は母親の心情を探るように、言葉を選びます。
「今度は学校終わりのアルバイトとは違い、お給料だって多くもらえるよ。その初任給で何か食べに行こう。僕、前々からそう決めていたんだ」
母親は困りながらも軽くため息を漏らすと、納得するように微笑みました。
「そう。ありがとう。じゃあ、それまで楽しみはとって置きましょうか」
お互い同士が気持ちだけでも伝わったかと、安心していました。
時男と母親は、現在二人暮らしです。
父親は時男が小学生に上がる頃、病気で亡くなっていました。
以前は再婚をきっかけに、大分県の佐伯市という造船町に住んでいた事もありました。
ですが今は、その再婚相手の性暴力がきっかけで、この町に逃げるように移り住んだのでした。
相手は気の弱い性格で、母親とは七歳年上の男性でした。
造船所で品質管理を担当していて、普段から造船所の気性の荒い男たちを相手に、神経をすり減らしながら勤める真面目な男でした。
酒もタバコも飲まず、誠実さと時男を溺愛する姿に安心し再婚したのですが、その愛情は度が過ぎるものでした。
そのことに母親が気づいたのが休日の夕方。時男と再婚相手がお風呂に入っていた時のことです。
「今度は学校終わりのアルバイトとは違い、お給料だって多くもらえるよ。その初任給で何か食べに行こう。僕、前々からそう決めていたんだ」
母親は困りながらも軽くため息を漏らすと、納得するように微笑みました。
「そう。ありがとう。じゃあ、それまで楽しみはとって置きましょうか」
お互い同士が気持ちだけでも伝わったかと、安心していました。
時男と母親は、現在二人暮らしです。
父親は時男が小学生に上がる頃、病気で亡くなっていました。
以前は再婚をきっかけに、大分県の佐伯市という造船町に住んでいた事もありました。
ですが今は、その再婚相手の性暴力がきっかけで、この町に逃げるように移り住んだのでした。
相手は気の弱い性格で、母親とは七歳年上の男性でした。
造船所で品質管理を担当していて、普段から造船所の気性の荒い男たちを相手に、神経をすり減らしながら勤める真面目な男でした。
酒もタバコも飲まず、誠実さと時男を溺愛する姿に安心し再婚したのですが、その愛情は度が過ぎるものでした。
そのことに母親が気づいたのが休日の夕方。時男と再婚相手がお風呂に入っていた時のことです。