ガラスの告白
 時男は勇気を出し、声をかけていました。

「授業……サボってみようか」

 少女は期待をしていなかった言葉に、驚き振り返りました。

「えっ……いいの」

 時男は目線を逸らしながらも、笑顔を作り言い訳の言葉を探しました。それも、少女を傷つけないようにと、自らの行動のように結び付けました。

「授業サボるの初めてだから、高校生活の。僕のその、思い出になるかもしれないし」

 少女は言葉を聞き、自身の手のひらを胸もとで合わせます。時男にはその仕草が、無邪気に喜んでいるように思えました。
 二人は誰も居ない教室に向かうと、鞄や荷物を慌てながら持ち、そのまま帰宅できる準備をしていました。


 教室を出る間も、勢いのまま流されるがままでいましたが、時男はその間も不安で、胃が持ち上がるような思い出した。
 それでも心の片隅には、少女ともっと会話ができると期待と、少しの冒険のように心を昂らせていたのでした。
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