ガラスの告白
 校舎では、正門に向かい、ぬかるんだ校庭を歩き抜けて行きます。
 初めて異性と並び出かけることに、時男は恥ずかしく身体を熱く火照らせていました。

 朝とは違い午後の気温は暖かく、日射しを受けると、厚着であるコートをの中は汗ばむほどでありました。

 その様な状況でも、時男にはコートを脱ぎかかえるよりも、校庭を急いで抜け出ることが、最優先だと考えていました。

(先生やクラスメートに、みられないようにしなきゃ)

 職員室やクラスの窓から、校庭を眺め見る者がいなければいいと、時男は小さく身体をちじ混ませるように歩きます。

 初めて破る校則に、その後の言い訳はどの様に答えようかと、気落ちさせる思いも過ぎります。
 もうすぐ卒業ですが自身のことを、詮索されなければいいと、恐れているのでした。
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