ガラスの告白
 この日、一段と賑わいを感じたのは、他クラスの生徒が、おとづれていたこともあります。
 手帳などに言葉や連絡先を書き、交換をしあっている光景が目に入り、学生生活が終わるのだと、認識を高めました。
 教室内には、要も友人とおとづれていてます。


 前日のこともあってか、笑みも固く、時男の登校を意識し緊張する様に思えました。
 ガラスの少女に目を向けますと、当初と違う容姿に、時男は慌てることなく冷静に受け止めています。

 光の加減で明るくも茶色に見える髪色や横顔からは、頬紅を塗ったかのように健康的な肌も見え、髪や肌。手元が、ガラスと本当の姿との変化を繰り返していました。


 今までガラスに見せていたのは、自身がそう望んでいたことなのだと、改めて認めていましたが、それでも、時折ガラスの姿に見せているのは、子供のように駄々をこねすがる、認めたく無い自身がへばり付いているのだと嘲笑っていました。

 
 少女は二十センチほど手帳を、クラスメートの女生徒に手渡しているところでした。
 桃色と赤色が混ざり合う派手やかな色彩の手帳から、卒業に向けて言葉などを書き合っているのだろうと、時男はその光景を見つめます。
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