だからアナタに殺されたい。
そして今日も私は耐えられず、仕事中に抜け出してローゼルを見つけると、ローゼルの部屋へと共に向かった。
「エ、エレノア…」
まるで愛おしい恋人に向けるようなローゼルのとろけた声がこの場に静かに響く。
最初は新鮮だったローゼルの部屋も、ほぼ毎日通っているのでもう慣れてしまった。
1人掛けのソファに座るローゼルにまたがり、ローゼルの鎖骨あたりの傷から血を舐めとる。
ローゼルの綺麗な肌には、無数の傷があり、それを見るたびに私は苦しくなった。
あの傷も、この傷も、全部、本来ならなかった傷だ。
それなのに私がローゼルを頼るから…。
日に日にローゼルが欲しいという欲望が膨らんでいく。
その肌に牙を立て、血を食らいたいと思う。
吸血鬼は人間と同じだ。
そう思っていたが、違った。
私は…私たち吸血鬼は、人間が忌み嫌うバケモノそのものだったのだ。
「んん、ふぅ」
私から甘い声が漏れる。
ローゼルの血が口に含まれるたびに、喉を流れるたびに、甘い電流が体内を駆け巡る。
それがまるで麻薬のように私を蝕み、やめられなくなっていく。
もっと、もっと…。
「…あ」
夢中になって、ローゼルの肌に舌を這わせる私の耳を突然ローゼルが触り始め、思わず声が上ずる。
柔らかな耳たぶを指でなぞったり、愛撫するように弄ったり。弄ぶようなローゼルの動き一つ一つに、背筋がゾクゾクとした。